**ここいろまろん**

アラフィフの日常を綴ったブログ*趣味は登山*カメラ・写真好き
築41年の自宅をセルフリノベ中・家具はほとんどDIY



<< 遭難の本とサマーレスキューと山でなくした眼鏡 | main | デートの帰り道♪ >>
遭難しかけたこと

以前にもブログには書いたのだけれど
あのときは あまり詳しく書く気持ちにならず
さらっと おもしろおかしく書いた



でも あのような経験は忘れてはいけないと思い
ちゃんと記録しておこうと思った。


道迷いではないけれど…
遭難とも違うけれど…

それに 近い状況に遭遇した。

しんさんはあんなくらいどーってことないって言うけれど
私は怖かった



2012年の4月29日
新緑の氷ノ山に登ろうと思い 車を走らせていた

氷ノ山が近づくにつれ なんとそこに見えたのは新緑の山ではなく
雪をかぶった氷ノ山だった。


平地では春を通り越し初夏のような陽気にもなるGW
まさか 雪があるなんて!
ガイドブックにもこの季節は新緑と書いてあったのに。


しんさんは2011年に三重から兵庫へ引っ越してきて
兵庫のことはほとんどと言っていいくらい知らない
地名を言っても どこがどこだかわからないのだ。

山岳部だったしんさん
私がどこそこの山に行きたい などと言うと
あの山は今の時期はまだ雪山だ!まろんにはムリ!!
などと いつもちゃんと私の技量にあった判断をしてくれる。

だからあの時も
私は「しんさんがいるからダイジョウブ」
そしてしんさんは
「兵庫県の山で GWに雪があるとは思いもしなかった」そう。

住んでいるところは雪なんてほとんど降らないし積もらないから
まさか、もう5月なのに、、と油断していました。


それでも やめておこう とは思わず
せっかく来たから 行けるところまで行ってみようと登り始めた


春山登山の装備でアイゼンも持たず


登山口は雪もなく 普通に歩いて行けた。
東尾根登山口に 「行方不明者を探しています」の看板が立っており
氷ノ山に登るといって行方不明になったその人の写真と特徴が書かれていた。


それを見て 胸が ざわっとしたのははっきり覚えている。

しばらく歩くと残雪が現れはじめ

行く先を諦めて引き返す何人かの人とすれ違った

「この先 ちょっと無理でしたー」と教えてくれた。

挨拶を交わし、進むと 雪解け水の増水により
登山道が分断されており先には進めなかった

私も やめておこうよ、帰ろうよ と言ったものの
しんさんは 「大丈夫だ!こっちの斜面から行ってみよう(雪が残っていた) 」

と 前に進んで行く
怖かったけれど 一人では何もできないので 仕方なく ついて歩いた。


怖がる私をしんさんがザイルでつないで歩いてくれた。
(滑落防止のため)

しんさんが持っていた「ナタ」が 時々ピッケルの代わりになった。

そして大雪原に出て 感動し
怖かったけど 「来てよかった」と思った。
山頂でひとしきり写真を撮って景色を堪能した



山頂には数人の登山者がいた。
そして山頂には全く雪が無かった


その時の写真

登って行く時はこんなに雪があったのに




山頂には全く雪がなかった




来た道を帰るのかな?
あの雪の斜面を下るの怖いな。。。。
と言うと しんさんが 福定親水公園のほうへ下ったほうが
雪が少なくていいかもしれないと言う


確かに氷ノ越避難小屋へのルートのとっかかりは 雪が全くなかった。
山頂付近は全く雪がなかったのだから 不思議。


安心して下り始めると
しだいに雪が増え あとになってわかったけれど
一番怖かったなーと思ったのは「こしき岩」のあたりだったのだ。




のちにいろいろ調べていてわかった。

この時の 氷ノ山登山に関して
私は全くと言っていいほど何の下調べもしていなかった。
しんさんがいるから大丈夫
と思っていた。

どんどんどんどん下り
1時間半か 2時間か歩いただろうか

突如 道がなくなった。

道迷いではない。
道がなくなったのだ。

登山道が崩落していた。

目の前に現れたのは大きくキレ落ちて崖のようになった斜面
左手には滝がありごーごーと音を立てて水が流れ落ちていた
下ってくる間 誰にも会わず、しーんとした山に 滝の流れ落ちる音がとても怖く感じた。

斜面の下が沢になっており
水が流れ その沢を渡らないことには向こう(福定登山口方面)へ行けない


沢の水はたいした流れではなく石の上を
濡れながらでも歩けば渡れるような小さな流れだった

しかし、 下へおりて行くことができない。

「引き返す?」 と聞いたような気もするけれどあまり覚えていない
時計を見たしんさんは
「引き返したら 日が暮れてしまう。今から登り返すなら山頂に泊まらないと
今日中の下山はムリだ」 と言った。

「それに 相当下ってきた。 今から まろん登り返せるか?
もう登山口はすぐそこ、ここさえ渡れたら・・」

登り返すような 気力は正直なかった。
あの急な雪の斜面を2時間くらいかけておりてきたんだもん、
雪があるのにまた登り返すとなると かなりな時間がかかることは
無知な私でもわかった。

なんとか下へおりるとっかかりを見つけようと
しんさんが いろいろ周りを確認し
「まろん、ここおりて行けるか?」

怖かった。
下をみたら 胸がぎゅー っとなった。(高所恐怖症)

でも おりなければ帰れない
もしも、落ちたとしても 死んでしまうような高さでも険しさでもない。

沢に流されてしまうようなこともない。

飛び降りれる高さではなかった。


でも、滑落するような気はしなかった

(だいじょうぶ!だいじょうぶ!だいじょうぶ!いける!
ぜったいいける!ってか行かなきゃ!!!!)

しんさんが 先におりていき、私はそれを上から見守る

胸がドキドキする。

しんさんはゆっくり丁寧だけれど 事も無げにおりていく。
(あとで聞いたけど あんなくらいはへーちゃらなんだって)

自分の番がきた
(怖い怖い怖い、でも大丈夫、大丈夫)
下を見ない!!

足がかり 手がかりをさぐりながら
一歩ずつおりていく。


斜面の土は水分を含み ドロドロ状態

足をおけば 崩れ 手をかける場所もない
木をつかめば 根っこごと抜ける
石に踏ん張れば石がグラグラ動く

服が汚れるとかそんなこと気にしてる場合じゃない

どろどろになりながら 下におりて
慎重に沢を渡り
ふたたび斜面を登り返す


登るのはさほど苦労しなかった
しんさんが先に上り 上からロープで引っ張ってくれたような記憶がある
(記憶が曖昧)

もう大丈夫や!!

と思った時、 いつも連れ歩いているおさるくんがいないことに気づいた。
「サルがいない!!」 と半泣き状態になっている私。


しんさんと私の分身みたいに思ってた。

富士山に登るときからいつも一緒だった  おさるくん。

ショックで気分が悪くなった。
かなり動揺した。


しんさんが 取り乱してる私を見て
「探してくる」と言って、 また あの沢のほうへ戻りだした


最初は上から見て 探していたが 沢へ下ろうとするので

「いやーーーーーーーーー!!」

「行かないでーーーーーーーーーーー!!」

「私を ひとりにしないでーーーーーーーーーー!!」

と泣きながら叫んでた。
滝の音がゴーゴーしていて 声がかき消されてゆく

必死で叫んでた。

だいぶ パニックになっていた。


しんさんは 「すぐそこにありそうな気がするんやけどなー」と言ってたけど
私は怖かった。


しんさんまでいなくなってしまいそうな気がして とてもとても怖かった。

「さるの代わりはいるけど しんさんの代わりはおらへんねんから!!
お願いやからもう行かんといて。 
私も泣かへんから!」

「ほんま、泣き虫やな〜」 と 苦笑いしながら そこをあとにした。

もう 大丈夫。
あとは ただ 歩いて下るだけ。

そう思っていた

しかし、その後 さらに沢を2回 渡歩しなければならなかった。

夏であれば ここはほとんど水が無くせせらぎ程度の場所のようだ
実際 同じ年の夏に行ったら丸太の橋がかかっていて 橋を渡らなくても
石の上を渡っていけそうなくらいの沢だった

夏に撮った写真

あの時はここは全部川のようになっていた


春の雪解けシーズンのせいなのか
増水して流れもきつい
滝からはごーごーと音を立てて水が流れてくる。

1回目は スネあたりまで水につかって渡った
しんさんが先に渡り 私があとから渡った。

幅もそんなに広くはなかったと思う(3〜4mくらいだったろうか?)

「まろん、ゆっくり来いよ!石がすべるぞ!しっかり踏ん張ってから足出せよ」

一歩、一歩、しっかり足がおけることを確認しながら
ゆっくりと歩いて行く。

無事渡る。
これでもう終わりだー !
やったー よかったー。


と思ったら また 沢を渡らなければならなかった。
ここが一番の難所だったかもしれない。


水の流れが速い。
さっきより かなり深い。
そして 川の幅が広い。

登山口まで 500mほどなのに

ここで足止め?????
すぐそばの滝のところまで登って 
滝の上を渡って 斜面を下るってのはどう?

知識もないままに私もあれこれ 知恵を出してみる

しんさんが いや、あの滝の上を渡れても
あの斜面を下るのは ムリやな。
しんさんは常に冷静だった。

川を見渡し、流れのゆるそうな場所
浅そうな場所を探すが ない。

「やっぱり 渡る場所はここしかないな」

しんさんが
「ザイルをここに捨てていくか…」 とぼそっと言った。


ザイルを手前側の木に結び
そのザイルを頼りに 向こうへ渡ってみようと
大きな木に結びつけたが その木が腐っており
もしも、足をすべらせたり、流れにのまれたりして ザイルに負荷がかかったら
その木もろとも流されてしまう危険性もあると
その案は諦めた。


大きな石などにも結んでみようかと試みたが結べる場所が無かった

どうしよう…




私は この日 買ったばかりのカメラを持ってきていた
ここを渡らなあかんねや! と思った時に
防水の袋にカメラをしまった。


それを見ていたしんさんは
「まろん!ザック貸せ!」
「どうするん?」
「俺が持って渡ったる」
「大丈夫だよ。しんさんはしんさんのザックがあるやん。」
「大丈夫なことない! もし足でも滑らせたら終わりやぞ、貸せ!俺は大丈夫や」

私は カメラも心配だったけど
しんさんが ふたつもザックを持ってあの流れを渡るのかと思うと
しんさんのほうが大丈夫かと心配だった。


結局 ザイルを結べる場所がなく
しんさんが
「まろん、こっちでザイルもっといてくれ。
 ザイルひっぱりながら渡るから、もしも俺が流されそうになったら
 しっかりロープ引けよ!」

背中に自分のザックを背負い、お腹側に私のザックを抱えるように背負い
ザイルを体にくくりつけ、一歩ずつ川を渡っていく。


しっかり足を踏ん張ってそれを見守った。

しんさんが 無事に渡り終え
今度は私がそのロープをたぐりよせながら少しずつ渡って行く

深い。
太ももまで 水につかる。
油断したら一瞬で流される。怖いとか思っちゃダメ!冷静に!!
自分で自分に言い聞かせていた。

「ゆっくり来いよ、足滑らすなよ!滑ったら流されるぞ!」

しんさんの言葉に励まされながら 一歩ずつ一歩ずつ

ロープをたぐりながら  しんさんが手をつかんでくれる

たどりついた!!!!!!!!!

あぁ、、、

力が抜ける

そして そこから 5分か10分ほど歩いたら
福定親水公園の駐車場だった。

朝、来た時にこの登山口からすでにおりてきている人がいて
「もう下山? 近所の人の散歩?にしては登山の格好だし?」


と不思議に思っていたのですが
あとから考えれば こちら側の登山口からは
この川を渡らなければ氷ノ山には登れなかったので(道がなかったので)


あの人たちは 登るのを諦めて 引き返してきてた人たちだったんだ…と
気づいたのは 無事に道路に出てからでした。



この標識、山頂にもあったら
このルートでおりてこなかったのになぁ〜

登山口に近いところにありました



本当におろかでした
私はしんさんを頼りにしすぎて何も調べず。


ザイルがあったのが救いでした。
そして しんさんが地図が読める人だった
経験が豊富だったから冷静だった。

確実に登山口のすぐそばにいることがわかっていた

ガーミンのGPSがちゃんと作動していた

川の流れがもう少し速かったら ムリだったかも
水の深さがあと10センチ深かったら 流されていたかも


気温が高かったから濡れても大丈夫だった。

すべてが良い方向に行って
運が良かっただけなんですよね。

しんさんは あれくらいのことは今までの経験からすると
どーーーってことないことだ と言ってましたが
自分は大丈夫だけれども まろんがどうかな〜〜? と思っていたそうです。


「こんなとこおりれない」とか
「こんな川渡れない」とか

そんなんだったら ムリだった と言ってました。

「意外に根性あるな」

と言ってくれました。


泣き言や弱音は吐かず ただ 黙ってついていきました。

しんさんを安心させようと(笑)

「無線あるから 大丈夫♪」と言ったような記憶もあります。



怖かったけれど 不思議と
「大丈夫。」と思ってました。

なんともなく無事に下山できたからそう言えるんでしょうけど

川が渡れなかったら
「無線があるから なんとか助けは呼べる」 そう思っていました。


だから 川に流されてしまったらもう終わりだ と
最後の 川の渡歩が 一番怖かったですね。

無事に日が暮れる前に 車のところまで戻れました
(車は氷ノ山国際スキー場のところにとめていたので
 福定からさらに30分ほど歩きました)

この時の経験から
しんさんはザイルを長いものに変え

たいていいつもザイルとテントを持っています

日帰りの登山でも ザックの重さは11〜12キロあります。
(私じゃ 片手で持てない〜)


「トレーニングになるから♪」と言ってました。

春山でも もしかしたら雪があるかも?と思ったら
荷物になってもアイゼンを持って行くようになりました

そして やはり登る山に対しての情報収集が大事だと思いました
雪がなくても 登山道が崩落していたりすることもあります。

あとでわかったのですが
あの氷ノ山の登山道崩落は 2010年の台風によるものだったようです。

そこにさらに雪がとけ 崩落が進んでいったんでしょうね。

私も、ちゃんと下調べするようになりました。

地図やルートも確認し
しんさん任せにしない など。
(と言いつつ 時々油断しちゃうんですけど)

いろいろ学ぶことがあった 氷ノ山。

今回、遭難の本を読んで
改めて身の引き締まる思いがしました。

この出来事のあと 夏に氷ノ山に登りましたが
崩落の場所には 立派なハシゴがかけられていました。




この崩れる斜面をおりてきたんだなぁ〜


上から見たら、そうそうこんなんだったよ
(下に人がいるから高さがわかるかな)



梯子があればなんてことないけど
何にもない状態でおりてくるのは怖かった。

登山道の整備 ありがとうございます。


今年の3月にも登りました
「おさるくーん、ありがとう〜! また来るねーー!!」

と おっきな声で 山に向かって叫んで帰りました。

たかがぬいぐるみ…じゃないんですね。私にとっては。


また泣いてしまいそうだったけど

氷ノ山で見守っていてくれる。
ありがとう。
最後の写真になってしまったおさるくん




今は2代目おさるくんと登っています。


これからも持てる装備は持って
慢心せず、楽しく山歩きをして行きたいです。


読んでくださってありがとうございました。



にほんブログ村 ファッションブログ 山ガール系へ



にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ



| 山登りのこと | 21:25 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
marin♪
ありがとう!!(o^^o)

旦那さん、2年で90回って、すごいよー!
毎週1回登る計算やねー。
わたし、疲れて体力続かん(笑)

山は何があるかわからへんから、ほんま気をつけなきゃね。ありがとうねー♪(*^^*)

| まろん | 2013/04/14 7:47 PM |
無事で良かったね(>_<)山登りはやっぱり私は怖いよ(;o;)うつ病が少しよくなりかけた旦那は登山にはまって氷ノ山も大山も何回も一人で行ってたわ。2年間で90回ぐらいの山登り。2回着いていったけどもう嫌だ(笑)
おかげで体力はついたみたいだよ!今は全く行かないけどね(笑)雪山とかはよく遭難とかあるから心配だよ。まろん!気をつけてよー。
| marin | 2013/04/14 11:46 AM |
びゃくさん〜♪

そんなこと言わないでー。(T_T)
誰だって最初は初心者
しんさんだって、初心者だったんだもん。

不安があれば、ガイドさんと登るとか
誰かにいろいろ聞くとか、
できることはたくさんあるよー。(*^^*)

びゃくさんみたいに慎重になることは大切だと思う。でも、だからって、やめちゃうなんて言わないでネ。
私みたいに人を頼りっぱなしよりはずっといいよ(o^^o)


| まろん | 2013/04/13 10:35 PM |

山は恐いところですね。
何かあったら、沢山の人に迷惑を掛けてしまうし・・
私は無知なうえに単独だから・・
行かないほうが、いいんだろうなぁ〜
下から眺めるだけでも いいや(-^〇^-)綺麗だから♪
| びゃく | 2013/04/12 10:31 PM |









http://yukaimaron.jugem.jp/trackback/1621

CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< December 2017 >>
SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
ARCHIVES
まろんの本棚
ブログランキング参加中*
↓↓ランキングに登録しています。クリックしてもらえると嬉しいです
maron
2歳年下夫と再婚 しあわせな暮らし
まろんのこころの色を綴ったブログ

・宅地建物取引士
・ファイナンシャルプランナー2級
・整理収納アドバイザー2級
・アマチュア無線4級
・食品衛生責任者
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS